甲冑

鉄錆地六十二間筋兜 切付小札総紺糸威具足(黒羽芭蕉の館蔵)
兜・小手・鎧櫃等に大関家家紋「柊囲沢瀉(ひいらぎかこみおもだか)」が配される当世具足

歴史から生まれた大関組紐

江戸時代に黒羽藩を統治した大関家伝来の甲冑の随所にもちいられている
四色矢羽根文様の組紐。
この組法は、時を同じく藩主 大関増業によって編纂された大関家伝来の兵学書
『止戈枢要』(組紃備考の巻)に数々の組紐技法と共に詳述されている。
これらの組紐技法を模倣再現し「形」として大田原市の歴史資源の深淵さ
の一端を現代に伝えるべく「大関組紐」が誕生した。

組み台と糸

大関四色 矢羽根文様

「大関組紐」は『止戈枢要』の組紐技法で
重用されている、紺・萌木・白・紫の四色
正絹を用いている。
この配色は現代において「大関四色」と
名づけられ、武士に好まれた「矢羽根文様」
に組みあげられている。

古代から高貴・高位の色とされ、気品と知性を備えた色。転じて「信頼」「確実」
の意味もあらわす色。

最も神聖な色で、清浄さ、純粋さ、潔白さも表す。大関甲冑で用いられている白は
純白ではないため、わずかに黄色をもつ白絹色「白練(しろねり)」とした。

萌木

春先に木々の新緑が萌え出るような冴えた黄緑色。
植物が瑞々しく、ぐんぐん伸びていく生命力、躍動感から、成長・発展を願う色とされる。

鎌倉の頃は褐色(かちいろ)と呼ばれ、濃い色を染めるための「搗(か)つ」(叩く意味)
作業からくる質実剛健さに「勝」を重ねて、武士には〈勝色〉として好まれた。